時事

P・ミケルソンの偉大な記録は・・・43年ぶりにイングランドに渡った栄冠

2013年全米オープンの振り返り

 父の日と重なった大会最終日。夕暮れに染まる空に優勝カップを掲げたのはイングランドのジャスティン・ローズだった。終始安定したプレーを展開して通算1オーバーでホールアウト。後続を振り切って、悲願のメジャー初制覇を成し遂げた。

イングランド勢の全米オープン制覇は1970年のトニー・ジャクリン以来。鳴り物入りでプロ転向してから結果を出せずにもがいた時期を支え続けてくれた亡き父に最高の報告ができた。自身も父となった今、ローズにとっては最高の父の日となった。

悪天候のため中断に次ぐ中断で連日のサスペンデッド。7000ヤードを切る距離ながら、32年ぶりの全米オープン開催で再びベールを脱いだメリオンゴルフクラブは、世界の名手たちの前に立ちはだかった。

そんな中、大会は初日から最高の盛り上がりを見せた。アメリカの期待を背負うスーパースター、フィル・ミケルソンが第1ラウンドから飛ばした。3アンダーの単独首位発進を決めると、第2ラウンドはスコアを落としながらも首位タイをキープ。3日目もイーブンパーにまとめて再び単独トップに立った。

「最も欲しいメジャータイトル」

 そう公言してスタートしたファイナルラウンド。自身にプレッシャーをかけてしまったこともあっただろう。これまで同大会では5度の2位に甘んじてきた。のどから手が出るほど欲しかったタイトルは、74というスコアとともに手から滑り落ちた。結果は、ローズと2打差で6度目の2位タイ。失意のどん底に落とされたミケルソンだったが、そこから前を向き、翌月の全英オープンで優勝。マスターズ、全米プロに続きメジャー3冠を達成。キャリアグランドスラムに王手をかけた。

 日本からは松山英樹、藤田寛之、塚田好宣、上田諭尉の4人が出場。予選通過を果たしたのは松山ただ一人で、最終日に3アンダーの大会ベストスコアタイをマークして10位タイに食い込んだ。

2013年全米ツアーハイライト(動画) >>
シェアする