4月6日に放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)によると、昨今では「新入社員が率先して電話に出なければいけない」という企業内の半強制的な空気のことを「TELハラ」を呼ぶ……らしい。
なんでも、新入社員世代は固定電話を使用するケースが滅多にないためか、そんな彼ら彼女らが電話を取ることで業務が中断されたり、電話対応に時間がかかるなどの理由で苦痛を感じている人が実在する……のだそう。
こうした“実状”を受け、アシスタントMCの斎藤ちはるアナ(24)は、
「(自分たちは)電話に慣れていない世代、出ること自体緊張してしまう。ストレスを感じることは多い」
「今は慣れましたが、最初は怖かった」
……と、発言。さらにはメインMCの羽鳥慎一アナ(50)も、
「あれはなんのためなんですかね? (独立する前の職場だった)日テレもそうだった」
「先輩が取ったら『すいません』と謝ったり。『申し訳ありませんでした、電話取れませんでした』って」
……と、「電話を取るのは新入社員の役目」といった“暗黙の了承”(?)に疑問を呈していた。
さて。ここまでを読んで、賢明なる読者の皆さまは、どのような印象を抱いたことだろう?
私個人の見解を申せば、コレにかぎっては「ハラスメント」なんかでは決してなく、現在でも必要不可欠な“新人研修”の一環だと考える。
まず第一に、おおかたの会社はまだ固定電話が設置されているじゃないですか! たぶん、最低でもあと5年は、
あと、最初のうちはほとんど戦力にならない新入社員が、電話を取り次ぐことによって「取引先や他部署の社員の名前を覚えることができる」ってメリットもある。
私も大学を卒業し、はじめて画材屋に勤めたとき
「自分の若いころと、インターネットやスマホが劇的に普及した今のIT社会とでは、仕事ひとつするにも環境がまったく違う」
……と、若い世代に鷹揚な理解を示す姿勢は、たしかに素晴らしい。ただ、なんでもかんでも迎合しまくり、いちいち「〜ハラ」をくっつけて、その古風な慣習を“過去の遺物化”してしまうのもどうかと思うのだが……? いかがでしょう???