写真:Keizo Mori/アフロ
7月下旬、俳優の石田純一(66)が、スポンサーに呼ばれて福岡に4泊5日で宿泊。連夜飲み会に参加し、さらにはその場にいた女性を自分のホテルの部屋に呼び入れ、一緒に過ごしたことを、つい先日に『週刊女性』がすっぱ抜いた。そして、石田は8月6日、木曜コメンテーターを務めるラジオ番組『斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!』(文化放送)に出演。同報道に関して、
「正確に書いてほしい。簡単に言うと怒っています」
「営業というか、あとはお店の開店イベントです。宴会とは想像して書かれたもので、印象ですよね」
(週刊誌の直撃取材で「一度コロナになっているからこそ、自分はならないらしいです」という内容の、自身の発言に対して)「はめられたっぽいなと。まったく言ってないことを書かれている。困っています。法的手段も考えています」
(「ビジネスパートナーとの懇親も大切だが、今やるべきか」という声に対して)「そこはうちの妻と意見が対立するところ。生活の基盤は今で言うと、芸能人としての営業とか、そこが生命線なので、しっかりやらせてもらいます。それに対する批判や、他県への移動に対する批判は受けたい。人の集まる酒席の場に行くのは、たたかれるのはわかってますから、行かないです」
……などと反論した。番組中、「女性のお持ち帰り」については、はっきりと言及しなかったため、その真相は現時点では知る由もないが、まあそこらへんのことは正直、どうでもいい。そんなことより注目すべきなのは、ここ最近、石田純一の「ワキの甘さ」が、むしろセールスポイントとして成立しつつある点なのではなかろうか。
例の「沖縄ゴルフ事件」以降、石田はテレビのレギュラー仕事を失い、企業のPRイベントほかの仕事も激減しているという。法に触れるような “あやまち” を犯したわけじゃないとはいえ、新型コロナショックがまだ収束を見せないさなか、石田の一連の “奔放すぎる日常” が、芸能人として相当なイメージダウンを被ることは動かしようのない事実である。本来だとメディアから自然消滅してしまう可能性だって、十分にあり得るだろう。
なのに、(それが収入へと直結するのか、は別にして)相変わらず「石田純一」は、一定期間ごとに途切れることなくメディア上を賑わせている。「これはもはや確信犯なのではないか?」と疑ってしまうくらいに……だ。
普通、粗相をしでかしてしまった著名人は、その火消しのため「揉み消し」へと走り、それが厳しいなら「沈黙」する。いずれにせよ、大嵐が去るまでただひたすら、大人しくじっと待ち続けるのが、一般論で言うところの「得策」とされている。
いっぽうの石田純一は、その都度その都度に数えきれないほどの刀傷を負うのを覚悟で、「ワキの甘さ」という伝家の宝刀を抜きまくっては同じような “失態” を懲りずに繰り返し、あえて「蒸し返す」。しかも、その作戦(?)は、とりあえず「メディアからの自然消滅」を防ぐという面では、ある程度の功を奏している……と思われる。魑魅魍魎の巣くう芸能界で数十年も生き残り続けてきた老獪なベテランタレントが小出しする「蒸し返し芸」は、すでに達人の域にまで達していると言っても過言ではなかろう。だって、芸能人にとってもっとも致命的なのは「世間から忘れ去られてしまうこと」なのだから……。今後も石田純一の一挙手一投足から、私は目が離せない。