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妻だけが知らない、夫を苦しめている妻の言動

特に目立った原因もないのに、じわじわと夫婦仲に亀裂が入る場合、原因が特定できないため、状態を改善する鍵が見つからなかったりする場合が多いのです。そこで今回は、妻には全く自覚がないのに夫の心が冷めていく原因を分析。代表的な「実は夫を苦しめている妻の言動」5つをご紹介します。

■妻だけが知らない、夫が「冷める」原因

夫婦仲が冷えてしまう原因には様々あります。たとえば、浮気や事業の失敗など、何か大きな事故や事件がきっかけの場合もあれば、特に目立った原因もないのに、じわじわと二人の間に亀裂が入る場合もあります。実は厄介なのは後者の方。原因が特定できないため、状態を改善する鍵が見つからなかったりする場合が多いのです。

そこで今回は、妻には全く自覚がないのに夫の心が冷めていく原因を分析。代表的な「実は夫を苦しめている妻の言動」5つをご紹介します。

■実は夫を苦しめている妻の言動(その1):周囲と比較する

「●●さんの旦那さん、今度営業部長になったんですって。あそこの会社の規模だと、部下が100人近く居るらしいわ」
「○○さんち、今度品川駅前のタワーマンションに引っ越すのよ。さすが、メガバンクはお給料が違うわねー」
といった、ごく普通の日常会話。この中にもだんな様のストレスになる要素を含んでいます。
多くの男性にとって、勤めている会社の規模や知名度、出世のスピード、稼いでいる年収といった話題はとてもデリケート。なぜなら、仕事にかかわるこれらの指標は自分自身のブランドや格付けに直結する項目だと考えている方が多いからです。

従って、そのような要素を誰かと比較されることは、自分の価値そのものを誰かと比べられ、優劣をつけられることと同じ。つまり、妻は単なる世間話、知人の近況を伝えているつもりでも、だんな様にとっては「●●さんの旦那さんより自分が劣っている」といわれているかのように感じてしまうのです。そして、そのように、自分に対して低い評価をつける妻には、次第に信頼感がなくなり、やがては嫌悪感が芽生えてくることに……。

子育てにおいて「兄弟や姉妹間での比較は厳禁」といわれているように、「だんな様育て」においても特に「仕事にまつわる項目は周囲の男性との比較は厳禁」と覚えておきましょう。

■実は夫を苦しめている妻の言動(その2):リアクションがない

「あーあ、今日はまいったよー」
「明日はやばいんだよなー。朝早く会社に行かなきゃ。」
こんな風にだんな様が独りごとを言っていた場合、妻の皆様はどうしていますか?

◎対応パターン1:「え?何があったの?」と、話をつなげる
◎対応パターン2:「ふーん、そうなんだ」と、話を終わらせる
◎対応パターン3:「……」これは独り言であって、自分には話しかけられていない と思うのでノーリアクション

おそらく、結婚前、お付き合いをしていたころは、間違いなくどなたもパターン1の対応をされていたのではないでしょうか?

なぜなら「参ったよ」「やばい」などの言葉は、話の詳細まで聞いてほしいかどうかは別として、少なくとも「どうしたの?」と心配してもらいたいという甘えのサイン。それをしっかり拾い上げて話を聞いてあげることで、彼の気持ちをしっかりつかんでいたことと思います。

ところが結婚生活も長くなってくると、次第にパターン2のように、相手の甘えのサインを認識しつつも、話を聞いてあげることが面倒になり、会話をそこで終わらせるようなりアクションになってきます。

そしてさらにその次の段階になると、甘えのサイン自体を完全スルー。だんな様の言葉が聞こえなかったかのようなノーリアクションになっていきます。

だんな様にしてみれば「無視された」と受け取りますから、妻への不満感が残ります。しかし、妻側の言い分としては「あれは独り言でしょ。ちゃんと質問されたり、相談されたりすれば話は聞きます」ということで、「無視なんかしていない」という認識。この差が、「知らないうちに会話がなくなる」「冷たい雰囲気が生まれてくる」夫婦の「冷え」の原因となっているのです。

■実は夫を苦しめている妻の言動(その3):実家依存

1990年代以降、「一卵性母娘」というキーワードはもうすっかり定着した感があります。もともとは思春期以降の未婚の娘と母の仲良しぶりを指す言葉でしたが、今はその傾向が拡大し、娘が結婚した後も実家の母親とべったり、という傾向が増えています。

妻の実家の介入は、たいていの場合、低収入な娘夫婦にお小遣いを渡したり、いろいろと物を買い与えたりするといった経済的な支援から始まります。最初は物を買ってもらうことに感謝をしていた夫も、だんだん金にものを言わせて発言力を強める妻の実家がうっとおしくなってきます。発言力が強まるととともに、実家の母が次第に頻繁に娘のところを訪れて入り浸る、日中や週末に娘と出かけるなど、接触時間も増えてきます。家の中に妻の母親がいる時間が増えれば、だんな様にとって自分の家が、だんだん居づらい場所に変わっていきます。

そして妻の実家の介入がさらにエスカレートするのが出産後。孫可愛さも手伝って、母親はさらに娘の家への介入を強め、次第に育児から夫(母にとっては義理の息子)を遠ざけていきます。それがひどくなると、子供に関することは妻とその母で決めて、夫は育児に全く口出しができないような状態に陥ることも。

このように、様々な面で妻の実家が支配している状態、言い換えれば実家依存に何の疑問ももたず、むしろそれを歓迎している妻の生活スタイルは、夫にとって、自分の家が居場所も発言権もない、暮らしにくい場所になってしまうことを意味します。そしてそれはすなわち、自分の居場所をよそに求める=家庭崩壊の危機につながる可能性を秘めているのです。

■実は夫を苦しめている妻の言動(その4):お子様中心主義

前項では、妻の実家依存症から、夫が自分の家の中で居場所を失ってしまう例をご紹介しました。夫が「家庭の主役」の立場を他に奪われる例としては、妻が「すべて子供中心で行動している」というパターンもあります。

「子供が家の主役」とは、毎日の生活時間、食事のメニュー、就寝方法、インテリアや部屋の使い方、週末の過ごし方、お出かけ先、食品や服飾品購入などの消費の基準などなど、すべてが子供中心であること。

もちろん、赤ちゃんのいる家庭などは、赤ちゃんの生活リズムに家族があわせなければいけないといった現実があるため、時期によっては多少の「お子様主権体制」は仕方がない部分もあります。しかしそれがいつまでも続き、さらに妻に「夫の意向を尊重しよう」という自覚がないと、だんな様はいつまでたっても家の中で我慢を強いられる存在でいつづけることになります。

子供と妻とが結びつきを深めていく中で、だんな様は次第に家庭の中で孤立し、居場所を失う。「子供を大切にする」「子供にすべて愛情を注ぐ」という一見美しい妻の行為が、裏返せば夫が不満感や疎外感を持ち続ける原因になってしまう危険性をはらんでいることを、妻の皆様はしっかり自覚しておくべきでしょう。

■実は夫を苦しめている妻の言動(その5):「女性らしくない」行為

「結婚後、出産後に妻が変わってしまった!」というだんな様たちの嘆きの声は、わたしの主宰する「恋人・夫婦仲相談所」にも多く寄せられるご相談です。

妻の変貌は大きく、「見た目の変化」と「行動の変化」に分かれます。「見た目」で最も多いのは体型の変化にかかわるもの。特に出産後も体重が増えたまま、あるいはさらに増加を続けるという現象に、「だまされた」とまでおっしゃる方もいます。しかし、「見た目」よりもさらにだんな様たちを悩ませるのが「行動の変化」。特に「女性らしさが失われてしまった行為」への指摘が非常に多く見られます。

「化粧をしなくなった」
「平気で人前でおならやげっぷをする」
「脱いだ服を部屋の中に放置」
「風呂上がりに裸のままでうろつく」
「ソファでゴロゴロしながらものを食べる」
「家の中が散らかっていても平気」

などが頻出する指摘です。要するに一般的に男性が「女性らしい」と考える「優しく」「丁寧」「繊細」「気が利く」「奥ゆかしく」「恥じらいがある」といった要素が失われてしまうことに失望しているだんな様が多数いるということ。自分の行為がだんな様にどうみられているかに気づいていない妻の皆様は意外に多いのではないでしょうか。男性は、妻が何歳になっても「女性らしい人」であることを求め、それを重要視していることを、妻の皆様はぜひ肝に銘じておきましょう。

(執筆:二松 まゆみ)

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