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真夏のドライブ前にチェック! 車のトラブル、注意したいポイント

日本の夏は暑い。本当に暑い。そして暑いからこそ、起こってしまうトラブルがあります。WEBサイトにもいろいろ載っていますが、エアコン、バッテリー、オーバーヒート、タイヤなどに多くトラブルが起こっているようです。

エアコン自体も、ほかの季節よりも酷使することで、トラブルが出やすくなりますし、エアコンをはじめ電装部品をフル稼働すると、弱っていたバッテリーが音を上げてしまったりします。

■真夏の悲しい事件を避けるために、絶対やってはいけないコト

また毎年、暑い中で車内に残された幼児が、熱中症で命を落としてしまうという悲しいニュースが報じられます。実際に、子どもやペットを乗せたまま、エンジンをかけてエアコンをつけた状態で車を離れる人をよく見かけます。こうした行為は、やらないに越したことはありませんが、やらざるを得ない状況もあるでしょう。ただし、それはごく短時間、本当に短時間にすべきです。

その理由はいろいろありますが、最大の理由は、何らかの原因で、不意にエアコンが止まってしまう可能性があるからです。ガス欠や、バッテリーや電装系のトラブルなどで、作動するはずのエアコンが止まることもありえます。そうなると、いわずもがな、夏場だと車内はみるみる高温になっていきます。炎天下だと、あっという間に50度を超えてしまいます。短時間であれば、仮にエアコンが止まっても、命を落とすまでには至らないでしょうけれど、その危険もあることを心しておきましょう。

オーバーヒートについては、かつてはラテン系の欧州車などでよく見受けられましたが、最近は、よほどでなければありません。ただしそれは、車に付いているすべての部品が正常に機能していればの話。冷却水についても、ちゃんと正しく入っていることが大前提です。

■遠出前には必須! タイヤのチェックポイント

さらに、タイヤについて、専門家である日本ミシュランタイヤ マーケティング部の水谷岳弘さんに話をうかがいました。夏というとタイヤがバーストしやすくなるイメージがありますが、それはバイアスタイヤの時代の話です。過去に、乗用車用タイヤはラジアルタイヤが一般的になって以降も、トラック用はバイアスタイヤが主流で、それが夏場にバーストしやすかった面もなくはないものの、ラジアルタイヤになった今では、その心配は無いようです。

ただしこれも、タイヤが正常な状態であればの話。キズがなく、偏摩耗しておらず、適正な空気圧が入っていて、舗装路を主体に、極端な過積載や速度超過をせずに走っていれば、いくら夏が暑かろうと、日本の交通事情では何ともありません。

ただし、夏場はふだんあまり車に乗らない人も、遠出する機会が増えるものです。ふだんあまり乗らない人は、えてして点検もしていないケースが多く、その状態で荷物満載でフル乗車するのですから、タイヤの空気が抜けたまま高速走行してバースト、あるいはタイヤにクラックが入ったまま高速走行してバーストなどといったことが増えるようです。車人口増えて母数が多くなるぶん、タイヤのトラブルに見舞われる人も増えるわけですね。

こうならないためには、まず空気圧のチェックが大事です。空気圧は適正値(自動車メーカー指定空気圧)を保ってください。低いのはもちろん、あまり高めに設定するのもいけません。空気圧を高めるとタイヤの接地面が小さくなり、グリップが低下するからです。タイヤの空気圧は、走行前の冷えている状態で、最低でも月に1度は点検することを推奨します。エアゲージについても、長く使用していると誤差が出てくるので、正しく計測できるものを使いましょう。(参考:JATMAホームページ

そして、装着しているタイヤだけでなく、とくにこの時期は忘れずにスペアタイヤのある車は、そちらの空気圧チェックも行ないましょう。また、ランフラットタイヤは目視では空気圧不足がわかりにくいので、気をつけてください。

もうひとつ、残溝のチェックも重要です。近年ゲリラ豪雨が多くなってきましたが、豪雨時に走行するのはハイドロプレーニング現象が起こりやすく、たとえ溝があっても危険です。また、WET性能を示すラベリング制度で成績がいいからといって、過信してはいけません。ウェットグリップとハイドロプレーニング性能は別物です。(参考:JATMAホームページ)そんなわけで、タイヤについては、実に基本的な、空気圧と残溝のチェックを心がけていただき、夏のドライブを安全に楽しんでください。

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