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実は常識!? 台風、ハリケーン、サイクロンの違いとは

じめじめとした嫌な時期、梅雨がやっと終わりましたね。とはいえ、梅雨明けしても台風が日本を縦断するのは日本の夏の風物詩。9月ぐらいまで日本に上陸し、強い雨と風を引き起こしていきます。まずは、気象庁のサイトで台風の定義を確認してみましょう。

・台風とは

東経180度より西の北西太平洋および南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったもの

つまり、台風は上記のエリアにある熱帯低気圧かつ最大風速が一定以上のものを指すのだということがわかります。続いて、台風に次いでよく聞くのが「ハリケーン」と「サイクロン」。果たしてそれぞれの定義はどのようになっているのでしょうか?

・ハリケーンとは

北大西洋、カリブ海、メキシコ湾および西経180度より東の北東太平洋に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約33m/s以上になったもの

・サイクロンとは

ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったもの

ハリケーンは「北大西洋、カリブ海、メキシコ湾および西経180度より東の北東太平洋」で、サイクロンは「北インド洋」に存在する熱帯低気圧だということがわかります。台風とハリケーンとサイクロンは、存在するエリアによって分類することができると言えるでしょう(もちろん勢力はそれぞれ異なります)。

■台風の強さや大きさを表す言葉には、明確な決まりがある

ところで、台風を形容する言葉に「強い」とか「猛烈な」と言った表現が用いられていると思いますが、これらはどのように分類されているのでしょうか?気象庁のサイトによれば、次のような定義になっているそうです。

強い…最大風速が約33m/s以上約44m/s未満の台風

非常に強い…最大風速が約44m/s以上約54m/s未満の台風

猛烈な…最大風速が約54m/s以上の台風

加えて、台風の大きさは次のように分類されます。

大型(大きい)…平均半径が500km以上800km未満の台風

超大型(非常に大きい)…平均半径が800km以上の台風

※平均半径が500km未満の台風については大きさを表現せず

以上のことから、例えば平均半径が500kmで最大風速が50m/sの台風は「大型で非常に強い台風」と表現します。これより平均半径が小さいものに関しては、台風の大きさを表現せずに「強い台風」などと示すようです。ニュースなどで台風の表現を聞いたときには、上記のどこに属するのか注意しながら聞くと面白いのではないでしょうか。

台風が上陸すると交通機関に乱れが発生するだけではなく、大きな被害をもたらします。歓迎されることが少ない台風ですが、台風が上陸することによるメリットも存在します。例えば、台風が上陸しなければ、水不足などの被害を引き起こします。また台風の襲来によってサンゴ礁がかく乱(生態系のバランスを崩す作用のこと)し、ほかのサンゴや生物が生育できる環境ができるという「生物の多様性」を生むというメリットもあります(参考記事)。台風がまったく上陸しないというのも問題であり、できれば“適度”に上陸して欲しいものです(実際は難しいですが)。

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