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「1日15分、アイデアを考える」ソフトバンクの創業者が実践していた "偉大なアイデアを生む方法"

1974年、孫正義は高校を中退して渡米しました。1日18時間勉強して、飛び級で高卒検定に合格。19歳でカリフォルニア大学バークレー校へ入学します。

 

学費を稼ぐ必要がありましたが、アルバイトをしていては勉強の時間が減るため、発明に挑戦します。彼は毎日、勉強の合間の15分だけを発明の時間にあてると決めました。発明ノートをつくり、「どんなアイデアでもいいから、必ず1日に1個発明をする」というノルマを自分に課したのです。当初はノルマを簡単にクリアできましたが、数カ月経つとアイデアが出ない日も出てきました。

 

そこで、ノルマをクリアするために、孫が考えた方法があります。

 

その方法とは、15分を5分ずつに分けて、①問題解決型発想法、②逆転発想法、③複合連結法という3つの発想法で発明するというもの。①は日々の生活で困ったことを書き出して解決する策を探る方法、②はすでに存在するものの逆を考える方法、③は2つの単語を組み合わせて新しいアイデアを考えるという方法です。

 

『アイデアのつくり方』の著者ジェームズ・ウェブ・ヤング氏は「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ。それを導くには才能に依存するところが大きい」と説いています。才能は別にして、新しい組み合わせをたくさん試せばアイデアが出る確率は高まります。

 

孫はこの3つの方法を用いることで、発明のアイデアを毎日生み出せるようになりました。とくに効果が大きかったのは③です。「関数電卓」「辞書」「スピーチシンセサイザー」という3つの単語を組み合わせて思いついたのが自動翻訳機。特許を取得すると、バークレー校の教授などの協力を得てプロトタイプを開発。1977年にシャープに売却し、1億円の利益を得ます。このときに得た売却益が、ソフトバンクの前身企業の立ち上げ資金になりました。

 

アイデアは、降ってくるものではなく、毎日の訓練によって出やすくなることを証明した孫正義。毎日、「考える時間」を設けることで、偉大なる発明が生まれるかもしれません。

 

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