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Facebook Messengerの無料通話機能を試す

■無料通話サービスを開始

Facebookはアメリカ時間の4月3日、スマートフォンのアプリ「Facebook Messenger」に無料通話機能を追加しました。

そもそも「無料通話」と呼ばれているものは、インターネット回線を使ってリアルタイムに音声をやりとりできるサービスです。ほとんどのスマートフォン利用者はパケット定額サービスに加入しているため、追加料金がかからないという意味から「無料通話」と呼ばれています。ただし料金プランによっては、使いすぎると帯域制限(通信速度が規制されること)に引っかかったり、それを解除するための追加料金を支払ったりする場合もあるため、注意が必要です。

アプリ「Facebook Messenger」は、Facebookの友達と個人的なメールをするための専用アプリですが、今回このアプリに無料通話機能が追加されたということです。

■無料通話を利用する条件は?

Facebookの無料通話は、Facebook Messengerのアプリの機能として搭載されています。そのため、発信側・受信側ともにアプリをインストールしている必要があります。Android、iOSともに最新版にアップデートすると、Facebook会員であれば誰でも無料で利用できます。なお、パソコンでは利用できません。

無料通話アプリといえば、パソコンで普及しているSkypeや、スマートフォンで圧巻しているLINEなどがあります。これらと比べて、使い勝手や音質がどうなのか、気になるところです。さっそく試してみました。

■無料通話を使ってみた

まずはFacebook Messengerのアプリを起動します。Facebook Messengerを利用している友達のアイコンの右下には、青のマーク(アプリのアイコン)が表示されます。Facebook Messengerを利用していない友達は、代わりにFacebookのマーク(fの文字)が灰色で表示されます。

電話したい友達を選ぶと、過去のメッセージのやりとりの画面に移ります。右上に青色の受話器のアイコンがあるので、それをタップします。なお、Facebook Messengerのアプリを使っていないなど、電話できない状態のときには灰色のアイコンになります。

■無料通話を使ってみた

いずれもAndroidの画面。(左)友達がFacebook Messengerアプリを使っているかどうかは、アイコンの右下でわかる。(右上)電話するときは青の受話器をタップ。(右下)友達がアプリを利用していないなど、電話できないときは灰色のアイコンになる
受話器のアイコンをタップすると、発信側は通常の電話と同じような発信画面になります。一方、受信側には着信の通知が来ます。iOSの場合には、一度通知画面のテキストをスライドさせます。
(左)Androidの発信画面。(右)iOSの通知画面。まずはテキストを右にスライド。
これでアプリが起動し、改めて着信画面になります。後は、ダイヤルキーがないことを除けば、通常の電話と同じような操作です。ホームボタンを押して、他のアプリの画面を見ながら通話することもできます。
(左)電話を取るときは[応答]をタップ。(右)通話中の画面。[スピーカー]をタップすると、スピーカーから相手の声が流れるため、周りの人にも聞こえるようになる
使い勝手としては、LINEとほとんど変わらない印象です。音質ですが、わずかにエフェクトがかかった機械音のように聞こえるときがありました。ただそのときは週末のディズニーシーで検証したため、周辺の通信量が多すぎた影響もあると考えられます。それでも、十分に相手の話を聞き取ることができました。

■他の無料通話サービスとの使い分け

無料通話サービスで有名どころはSkypeとLINEでしょう。使い勝手や音質では大きな差がないなかで、これらとFacebook Messengerはどう使い分けていくべきなのでしょうか。

Skypeはパソコンとも通話でき、有料ですが通常の電話番号にもかけることができます。汎用性という点では一歩リードしていると言えます。ただ、最初にアカウントを作成する必要があり、相手のアカウントを知っていないと利用できないため、最初の敷居が多少高めなのは否めません。

LINEは登録が簡単なことから、多くのスマートフォン利用者が使っています。最も気軽に利用できるのが最大の特徴です。しかし、電話帳から自動で友達追加しない場合、IDから検索するか直接会ってQRコードで認識しないといけないため、意外とLINEでつながっていない友達がいるのかもしれません。

Facebook Messengerは、Facebookで友達になっている、かつ相手もアプリをインストールしていれば、すぐに利用できます。一方で、メッセージ機能はブラウザやFacebook公式アプリでも使えるため、Facebook Messengerをインストールしていないユーザーが多いのも事実です。

これらの事情を考慮すると、相手がパソコンの前にいるときはSkype、すでにLINEでつながっているのならLINE、それ以外ならFacebook Messengerといったところになると考えます。特にFacebookの友達は学生時代の同期も多く、当時LINEがなくて登録していないときに、Facebook Messengerで電話できるのは便利です。

■最後にちょっとだけ注意

Facebook MessengerではFacebookの友達と無料通話できます。ということは、悪意あるアカウントと友達になってしまうと、勧誘電話などがかかってくる可能性も否定できません。残念ながらFacebookでは、この記事で紹介している「なりすまし」も含め、スパムが多く存在するのが実情です。見知らぬユーザーからの友達申請には、改めて慎重に対応しましょう。

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