・子供に菌付き弁当を食べさせないために。真夏のお弁当の作り方
子供たちにとっては待ちに待った夏休み! ですが、働く母親にとってはお弁当に頭を悩まされる時期ですね。特にこの季節、心配なのが衛生面。そこで衛生的なお弁当のキホンを説明します。
■夏日のお弁当作りのキホン
お弁当で怖いのは「腐敗」と「食中毒」です。特に「食中毒」は命に関わるケースもあり非常に怖いものです。テレビ等の報道でご承知の通り、食中毒菌にはたくさんの種類があります。それぞれの食中毒菌にはそれに適した対応策がありますが、食中毒菌は目に見えないため、実際のキッチンではどこに何の菌がいるのか分かりません。そのため、すべての菌がキッチンにいるものと思って対応するのが正解です。
すべての菌に対応するためには3つの原則があります。それは、菌を「つけない」「増やさない」「殺す」の3つです。「つけない」と言われても、どこに菌が潜んでいるか分かりません。そのため、すべての食材には食中毒菌がいると仮定して、別の食材を触ったり、できあがった料理をお弁当箱に詰めたりする際には、必ず手洗いをし、料理は素手で触らないことが大切です。
2つ目の、菌を「増やさない」ためには、調理したらすぐに食べることが原則ですが、お弁当はすぐに食べることができないので、新鮮な食材を使うことで対応します。また、「増やさない」ためには、完全に「殺す」必要があります。殺菌に効果的なのは、加熱。肉や魚、卵等は、しっかり中まで火が通っていることを確認し、しっかり冷ましてからお弁当箱にいれるようにします。ただし、冷ます手間が省けるからといって前日の残り物をいれることはやめましょう。一晩の間に菌が増殖してしまいます。
これらのキホンを守れば、一般にお弁当には入れてはいけないといわれているプチトマトやチャーハン等を入れても問題はありません。ただし、プチトマトはへたをとり、しっかり洗ってから入れます。お弁当箱のフタをしたときに割れないようにも注意して。持ち歩く間に中の汁が漏れて、食材の傷みの原因になります。それ以外にも、チャーハンやポテトサラダ等の、持ち歩き時に汁が漏れやすい料理は傷みの原因になりやすいので、不安な場合は入れないようにしましょう。
■お弁当にいれたいおすすめ食材
お弁当におすすめの食材も存在します。それは、殺菌効果のある食材。代表的なものは殺菌効果のある食酢や梅干です。この時期なら夏バテ防止にも効果的。ぜひ、食酢や梅干を使ったおかずをいれましょう。お弁当にいれるご飯も、少量(1合につき小さじ1杯程度)の酢を入れたり、梅干を入れたりして炊くと、殺菌効果が高まります。ほかに、大葉やしょうが、わさび、カレー粉なども殺菌効果があるのでおすすめです。
また、料理を詰める前のお弁当箱はよく洗って、きれいなふきんで水分をしっかり拭きとるか、前日のうちに洗って乾燥機で乾かすなど、水分をよく取り除いておいてください。繰り返しになりますが、詰めるご飯やおかずはよく冷ましてからお弁当箱へ。急いでいるときはうちわで扇いででも冷ましてください。詰め終わったらしっかりふたをして、保冷剤で冷やしながら持っていくようにします。
最後に、お弁当を手渡す際には「涼しいところに置いてできるだけ早めに食べてね」とにっこり微笑むことをお忘れなく。これらのことを守って、この夏も安全で快適なお弁当ライフをお楽しみください。